2020/03/01

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子どもの"やりたい"を尊重すると自分から行動するようになる


子どもが言われてからしか宿題をやらなかったり、練習をしなくて困っている親さんは多いと思います。

子どもが自分から宿題や練習が出来るようになるためには、楽しさや自分の成長のために行動を動機づける内発的動機づけが必要です。

そして、言われてからしか出来ないような子は、”怒られるから”や”ご褒美のため”に行動を動機づける外発的動機づけをする習慣があります。

主体性があり、自分から進んで行動できる子は、内発的動機づけが上手です。

外発的動機づけしか出来ない子は言われてからしか行動出来ませんし、言われても仕方なく行動するので、なかなか上達しなかったり、上手にできなかったりします。

内発的動機づけは自分のためにやること

内発的動機づけは以下のような要因で行動することをいいます。
  • 嬉しい
  • 楽しい
  • かっこいい
  • 優しい
  • 認められたい
  • 自分の力を身に着けたい
これらは全て自分の欲求を満たすために行動します。

メリット

内発的動機づけのメリットは自分の欲求のために行うので長期的に持続します。

自主的に行い、目標が達成できたとしても、次の目標を作って行動し続けます。

また、自分の目標を達成するために、自分ひとりでは出来ないことは他者に手伝ってもらったり、手段を選ばないため、より高いレベルにまで成長できます。

デメリット

デメリットは外発的動機づけに比べてモチベーションが低く、明確な目標がないと行動できません。

本人の気持ちの部分が大きいので他者からは見えにくく、やる気があるのかわからないことがあります。


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外発的動機づけは他者の影響

外発的動機づけの要因は他者がいないとできません。

  • ご褒美のため
  • 罰から逃れるため
  • 怒られないように
  • 褒められたい
  • 強制
これら全ては自分のためではなく他者から与えられたもののために行います。

”罰”や”怒られないようにする”は、罰を与えられて辛い未来や不安な気持ちにならないよう自分を守るために行います。

決して自分の成長のためでは有りません。

メリット

外発的動機づけにもメリットがあります。

罰や報酬のために行うのでモチベーションが高く速効性があり、やる気があることが外部から見てもわかりやすいことです。

デメリット

デメリットは必ず要因を与えてくれる他者が必要になるということです。

要因がないときとのモチベーションの差が激しく、長期的に維持できないため、人格成長に繋がりません。

内発的動機づけで行動していたにもかかわらず、他者からご褒美や強制をさせられることにより、外発的動機づけになってしまい、内発的動機づけに戻ることが難しくなってしまします。

内発的動機づけを身につける方法

内発的動機づけができるようになるためには、子どものやりたいことを優先させてあげることが大切です。

6歳くらいまでの子どもがやることは全て、自分のやりたいことです。

それを思う存分やらせてあげる。

もしそれが、危ないことだったり、人を傷つけてしまうようなことであれば教えてあげます。

それが理解できれば子どもは自分で選ぶことができます。

認められたい、喜んでもらいたいの感情は声掛けが大切です。

認められたくてやったのであれば「よくできたね」と言って認めてあげてください。

子どもは親に認めてもらいたいのです。

親に喜んでもらうために手伝いなどをしたら「助かったよ、ありがとう」と言ってあげると、また喜んでもらうために手伝いをしてくれるでしょう。

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外発的動機づけで内発的動機づけを失う

内発的動機づけで親に喜んでもらうために手伝いをしていても、”手伝いをしたら100円もらえる”となった場合、外発的動機づけになります。

もしこれで、100円がもらえなくなったら子どもは手伝いをしなくなってしまいます。

内発的動機づけは外発的動機づけで上書きされてしまいます。

これを心理学ではアンダーマイニング効果といいます。

まとめ

小さな頃は内発的動機づけで行動をしていますが、なかなかできない子を見て大人が報酬や罰を与え始めます。

すると、子ども達は内発的動機づけで行動できなくなり、自分から何もやらない無気力人間になってしまうのです。

内発的動機づけができるように子どもの興味のあることをとことんやらせてみることが大切です。


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