2020/01/29

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【二塁牽制】小学5年生までにできるようにしておきたい守備


skeezeによるPixabayからの画像 

少年野球で二塁牽制を上手にやっているチームは少ないです。

特にサインを出しているチームはほんの僅かです。

サインを出しての二塁牽制は、強いチームの特徴でもあります。

私のチームでは4年生から二塁牽制を教えています

理由は二塁牽制を教えることでセカンド、ショートの動きが覚えやすくなるからです。

少年野球の低学年では、二塁にランナーがいるとセカンド・ショートがベースにピッタリ張り付いて、ヒットゾーンを広げている姿がよく見られます。

リード・二次リードを大きく取られたくないがためにベースに付くのでしょうが、ベースにいつ付いて、いつ離れるのかがわかっていない証拠です。

今回は二塁牽制の練習方法をご紹介します。

二塁牽制の目的

二塁牽制の目的は3つです。

  • リード・二次リードを小さくする
  • 三盗されないようにする
  • アウトをとる
セカンド・ショートは基本的にセカンドベースに付いていないのでランナーのリードは大きくなります。

そこで、牽制がないとバレれてしまえば、更に大きくなってしまいますし、スタートも切りやすいので三盗もされてしまいます。

牽制があると思わせることで大きなリード・良いスタートできないようにするのです。

また、少年野球の4・5年生くらいのレベルだとよそ見をしたり、油断するランナーが居るのでアウトを狙うことも出来ます。


二塁牽制の種類

二塁牽制ではセカンド・ショート・ピッチャーの3人で行うので、様々なバリエーションが考えられます。

まずは簡単に牽制の種類とポイントを説明します。
                                                    
動き特徴
一発 ショートまたはセカンドがベースカバーに動いた瞬間にピッチャーが牽制ショート (セカンド) がランナーの動きを見てタイミングを決めるのでアウトにしやすい
3秒 ピッチャーがセットポジションで静止してから3秒後にボールを捕球できるように牽制、セカンド・ショートもタイミングを合わせてベースカバー通常の投球と同じくらいの静止時間で、相手を騙す
5秒 ピッチャーがセットポジションで静止してから3秒後にボールを捕球できるように牽制、セカンド・ショートもタイミングを合わせてベースカバー長めの静止時間で、相手が飛び出すのを待つ

それぞれセカンドがベースカバーに入るパターンとショートが入るパターンがあるので全てで6パターンとなります。

他にもセットポジションに入る前の牽制や顔の動きを見てベースカバーに入る牽制もありますが、少年野球ではこの程度で十分でしょう。

6年生ではピックオフプレーも練習してできるようになると野球がより楽しくなると思います。(ピックオフプレーは別記事で紹介)

牽制の実践

二塁牽制の流れはこのようになっています。

  1. ピッチャーがプレートを踏む
  2. ショートのサインを見る (左ピッチャーの場合はセカンド)
  3. キャッチャーのサインを見る
  4. セットポジションに入る
  5. 牽制

ショートはランナーの後方に立ちサインを出します。

サインは選手に考えさせれば良いですが、サインに時間が掛かり過ぎては試合のリズムが悪くなるので3〜5回触れるだけで済むようなサインが理想です。

例えば、

頭 - ショート
ベルト - セカンド
手 - 一発
肘 - 3秒
肩 - 5秒

とします。

頭→手と触ればショート・一発、ベルト→肩でセカンド・3秒となります。

少年野球ではショートに守備の上手な子を守らせることが多く、セカンド・ショートに実力差がある場合があります。

その時はセカンドはなしで、ショートのみで行っても大丈夫です。

一発の牽制

ピッチャーはセットポジションに入ったらランナーをずっと見ておきます。

そして、ショートがベースカバーに動いた瞬間に牽制を始めるとちょうど良いタイミングで投げられます。

ショートはピッチャーがセットポジションに入ったらすぐ入っても良いですし、長くボールをもたせても良いです。

ランナーの動きを見て飛び出したタイミングで牽制を入れると確実にアウトにできます。

この牽制は二塁牽制の基本となるので必ずやっておきましょう。

サインが出ていなくてもランナーの飛び出し時にショートがベースカバーに入り、牽制を投げられると簡単に三盗されなくなります。

カウントの牽制

カウントの牽制はピッチャーとショートの息を合わせるのが難しいです。

特に、心の中で秒数をカウントするのでズレやすくなります。

何度も練習が必要でしょう。

カウントの牽制は、直前までピッチャーがランナーを見なくても牽制できるので、相手を油断させやすいです。

少年野球では見られていないと油断する子が多いのでアウトにしやすいです。

また、ピッチャーの演技力が試されるので子どもたちの経験値もアップします。

牽制練習

牽制練習ではショート・セカンド・ピッチャーの3人で行なえます。

ランナーは指導者が入れば良いですし、キャッチャーは不要です。

ショートのみの牽制であればセカンドはいなくても良いですが、カバーの動きを練習するために参加させても良いでしょう。

練習のポイントは素早くベースに入ることです。

ゆっくり入っていては相手にバレてしまいます。

できるだけギリギリまで動かないようにして、ベースに入るタイミングと捕球のタイミングが同時になるようにします。

一発の牽制では紛らわしい動きをするとピッチャーが投げられないのでメリハリのある動きが必要です。

ランナーを怖がってベースの後ろでボールを捕ろうとする子がいるので一直線にベース上のピッチャー側でボールを捕球できるようにしましょう。

まとめ

私のチームでは、ある程度キャッチボールができるようになったら二塁牽制を教えます。

難しそうですが、意外にすぐできるようになりますし、試合でもアウトを取ってくれます。

二塁牽制ができるようになるだけで三盗がかなり減ります。

早いうちに、サインなしの阿吽の呼吸でなかなか成功しない牽制を卒業してみてはいかがでしょうか。


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