2017/09/08

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少年野球監督が教えるスポーツ上達のコツ


世の中には、スポーツがすぐに上達する人と、なかなか上達しない人がいます。

その理由を答える時に、運動神経がいいとか、センスがあるとか言う人がいると思いますが、ある意味間違いではありません。

しかし、その言葉で片付けてしまうのは子ども達が可愛そうです。

子どもの運動神経を良くして、センスを良くする。

そんなことができたら良いと思いませんか?

簡単ではありませんが、出来る方法があります。

今回は、センスを良くしてスポーツが上達できるようにする方法を紹介します。

上達のコツは考え方

野球だけではなくスポーツ全般に言えることですが、ただ与えられた練習をこなしているだけでも上手はなります。
しかし、他と差をつけるためにはもっと効率よく上達する必要があります。

練習をただこなすとは、キャッチボールで捕って投げるだけ、ノックで捕って投げるだけ、バッティングでボールにバットを当てるだけのように結果だけを気にして、捕れば良い、いい球が投げれれば良い、打てれば良いのようなことを言います。

上手にできていれば問題ありませんが、練習中に意識するポイントを持っていないとうまくできないので、捕れなかったり、打てなかったりします。

そこで、ただ”捕る、打つ、投げる”から少し意識するだけで上達するコツをお教えします。

至って簡単ですが、毎回の練習で意識できるかが大切です。

上手な人は見るのがうまい

体をコントロールするためには目からの情報が必要不可欠です。

ボールを思ったところに投げることが出来るのは、目で目標を確認して、ボールを目標に投げられるように体を無意識に動かしているので、上手に投げることが出来ます。

一度、目標からズレてしまったとしても、どれくらいズレたかを目で確認することで、次投げる時にズレを勝手に体が修正してくれます。


  1. 目標を目で確認
  2. 目標を狙う
  3. 動作
  4. 結果を目で確認

この4ステップが重要になってきます。

運動が苦手な子にありがちなのが、目標をぼんやりと見ていること、目標の狙いが曖昧なこと、結果を最後まで見ないことが上げられます。

全て見ることに共通しているので、運動ができない子は見る力が弱いのかもしれません。

投げるコツは狙うこと

投げる時のコツはどこに投げるかをピンポイントで狙うことです。

小学生ではボールを投げる時に”相手の方”に向けて投げます。

これは”相手の方”であればどこでも良いのです。

”相手の方”に向かって投げているので相手がグローブを構えている所でなくても上手に投げれている事になります。

コントロールの精度をあげるためには目標を小さくすることです。

よく「相手の胸に投げろ」と言われますが、曖昧な表現です。

グローブを狙うのが一般的ですが、更に目標を小さくします。

相手がグローブを全く動かさなくても良いように、ボールが入るグローブのポケットの一点のみに目標を定め、狙います。

目標を小さくすることで難易度は高くなりますが、案外小学生でもできます。

”まだ始めたばかりだからコントロールが悪くても仕方がない”ではなく、”目標を狙えていない”のだと捉え、どこを狙って投げるのかを指導してあげましょう。

キャッチボールは多少ズレていても相手が捕ってくれるのでズレを気になりません。

ズレを目で確認して、修正することが大切なので、しっかりとボールがどこに行ったのかまで見るようにしましょう。

捕るコツはピンポイントで捕ること

捕るコツもしっかりとボールと捕る所 (グローブ) を見ることです。

まず、狙いですが、手のどこで捕るのかを意識します。

捕りやすければどこでも良いのですが、グローブのいい音がする場所が良いでしょう。

いい音がする場所は一箇所しかないので毎回そこで捕れるように意識します。

少年野球では手が痛いからと言ってグローブの網の部分で取りがちですが、それでは上手になりません。

キャッチボールの時からいい音のする場所で捕れるようにすると、ゴロやフライでも無意識に一番捕りやすい場所で捕れるようになります。

ボールが来た所にグローブを出し、いい音のする場所で捕る、どれくらいズレていたかを確認することで捕る精度が高まります。

打つコツは狙いを絞ること

打つコツは狙いをどれだけ絞れるかです。

ボールを目で見て打つのは当然ですが、ボールのどこにバットを出すのかが重要です。

ボールの大きさは6.8cm、バットの太さもおよそ6cmだとすると、バットがボールの中心から6cm離れていても当たることになります。

上下6cmずつなので12cmのずれでもバットに当たるので、ズレをそのまま気にせず練習していては試合では打てません。

ボールは6.8cmですが狙うのはボールの中心(実際には中心からやや下)の1点のみです。

中心を狙いバットを出し、打ったボールがどのような軌道で飛んで行くかを目で確認することで、バットコントロールが身につきます。

横から投げてもらいネットに打つようなティーバッティングでは弾道を確認しずらいので、私のチームではロングティーを採用しています。

まとめ

なかなか、わかっていても難しい意識ですが、なにも考えていないようでは上達しません(厳密に言えば、少しだけ上達します)。

意識のポイントを捉え、全ての動作で確認することで体を思い通りに動かすことができるようになります。

野球はボール以外にも道具を使って行うスポーツです。

道具を使いこなすためには、道具との位置関係を把握しなければいけません。

位置の把握には目からの情報が必要なので、見る力を小学生のうちから身に付けておきたいですね。


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