2020/04/13

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遊びで覚える中継プレイの練習


今回紹介する中継プレイ練習は、考える力を伸ばすトレーニングとなります。

子どもたちにアドバイスしすぎると無意味になってしまうので、子どもたちのアイデアを楽しみながら見守りましょう。

予備知識があると考えなくなってしまうので、中継プレイを教えてもらっていない4年生くらいで行うのが理想です。

中継プレイが必要な理由

まず、中継プレイが必要な理由を考えましょう。

遠い距離を一人で投げようとするとどうしても山なりになってしまいますし、逸れてしまう可能性が増えてしまいますよね?

山なりでは遅くなってしまいますし、逸れていてはアウトにすることができません。

プロ野球選手のレーザービームのような送球を確実に相手のミットに投げられるのであれば中継プレイは必要ありませんが、プロでも逸れることはあります。

アウトにする確率を高めるためにも、確実に中継にボールを送って繋げることが必要になってきます。

ボールを早く送るゲーム


ルールを説明します。

準備
  1. 1チーム3人〜5人
  2. チームは2〜4チームまで
  3. 集球ネットをホームベース上に設置
  4. ボールを外野に置く(ホームベースまでの距離を同じにする)
  5. 各チームは2塁ベース付近からスタート

人数が増えたらボールを遠くにおいてあげたり、グランドが狭いようだったらチーム数を増やして、1チームの人数を減らしたりして全員が参加できるように調整してください。


ボールをマーカーの上に置くと場所が変わらず便利です。



ルール
  1. スタートの合図で始まり
  2. 一番にボールをホームベース上のネットに到達させたチームが勝利

ネットは集球ネットでも的でも大丈夫です。


ルールはシンプルでボールを速くネットに入れたチームの勝ちです。

始める前に必ず、チームごとに作戦会議をさせます。

ボールを送る方法は問いません。

足の速い子が一人で走って取りに行って走って持ってきたり、肩の強い子が一人で遠投しても大丈夫です。

大切なのは作戦通りに行うことと、その作戦がどうだったかを考えることです。

何回戦も行うと次第に作戦が完成されていきます。

1番早かったチームの何が良かったかを話してあげると、他のチームも真似したりアレンジしたりします。


理想の中継プレイに近づいていく


中継ゲームを何度も行うと、教えなくても理想の中継プレーの形に近付いていきます。

理想の中継プレイ
  • 適切な距離
  • 目標まで一直線
  • カバーリング
  • それたらカット
その他にも半身で受けるとか、回転方向などありますが、それは別の技術なので次回の記事にします。

野球を始めたばかりの頃は、どうすれば早くボールを遠くに送ることができるかを知ることが大切です。

早くボールを送るためには中継を必要最低限のほうが良いですし、蛇行していてはタイムロスになってしまいます。

少年野球ではボールが逸れることは日常茶飯事なのでカバーリングは必要です。

教えても なかなか理解してもらえない中継プレイのコツを自分たちの力で考えることができ、理解も深まります。

カバーの練習方法はこちら
カバーリングは送球がそれた時、ランナーの進塁を防ぐために、後ろで捕球できるように先回りしておくことです。

作戦会議が試合で活きてくる

その都度、作戦会議を入れることで、子どもたちはいろいろなアイデアを出し工夫をします。

今回の中継ゲームでは、自分と仲間の肩の強さから中継の距離を考えるようになります。

送球をミスした時のためにカバーを付けるようになります。

早くボールを送るために全員で一直線に並ぼうとします。

あんなに教えてもうまく出来ない中継プレーが簡単にできるようになってしまうのです。

試合では考えている暇はありません。

体が本能的に動くようにしてあげるとスムーズなプレイが可能です。

私のチームではシートノックをほとんど行いません。

中継プレイの練習もほとんどしませんが、できます。

半身ができなかったり、回る方向が違う子はいますが、別の練習で直します。


まとめ

今回の中継プレイは低学年にオススメの練習です。

シートノックの中で指導するよりも、中継プレイを切り取ったゲームを行うと習得が速いですし、楽しいです。

このゲームはボールに触らない子が出てきますが、平等にボールを触るようアドバイスしてはいけません。あくまで自分たちの作戦を大切にしてあげましょう。

少ない回数で飽きる前に終わらせてあげると楽しく終われます。

もしチームに力の差があればハンデを与えてください。


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