監督はチームの責任者としてチーム全体を見る必要がありますが、コーチたちは何をしたらよいでしょうか?
少年野球などでは父親がコーチとして指導をすることがよくありますが、コーチがうまく機能することでチームは強くなります。
チームを強くする指導者の役割は、大きく分けて4つあります。
- 技術指導をする人
- 練習の補助をする人
- 実演で見本を見せる人
- フォローする人
これらを順番に紹介していきます。
知識のある人が技術指導をする
スポーツにおいて技術指導は必要です。
どうすればうまくなるのかを教えてもらえれば子どもたちは知識を吸収して、自分自身で成長することができます。
しかし、間違った知識を覚えれば、その分だけ回り道をしなければいけないので、成長が遅くなってしまいます。
技術指導は正しい知識を豊富に持った人がするべきです。
多くのチームでは監督が担当になるでしょう。
選手として経験豊富なコーチがいればいいですが、経験だけではなく知識も持ち合わせた人が良いでしょう。
日々、勉強をして知識を吸収できるような人が適しています。
技術指導をする人数は少ないほうが良いです。
別のコーチが同じことを言っても、子どもたちは違うことと捉えて混乱してしまいます。
どっちに従えばよいのかもわからなくなって、余計なことを考えさせるだけです。
技術指導者は1人か2人いれば十分です。
野球経験者は積極的に練習の補助をする
野球の練習ではバッティングピッチャーやノッカーなどの補助が必要不可欠です。
中学や高校生にもなれば自分たちで行うことができますが、小学生では難しいでしょう。
野球経験者のコーチが入ればバッティングピッチャーやノッカーが出来ます。
スピードボールを投げる必要もないですし、強烈な打球を打つ必要もないので、少し野球をやったことのある人なら誰でも出来ます。
コーチが練習の補助をすることで監督や技術指導者の視野が広がり、全体を見渡せるようになります。
そして、それぞれの役割に集中することができるので、選手達に効果的にアプローチすることができるのです。
若いコーチは姿で見せる
年配の方に「見本を見せてください」といっても無理があるので元気に動き回れる若い人に見本は任せましょう。
野球経験が浅くても、一生懸命プレーする姿や必死さは見せることができます。
特にランニング系の練習での姿が見本になります。
短距離系の練習では速さを見せ、長距離系では必死に頑張る姿を見せられます。
子どもたちも見て喜んでくれるでしょう。
一番年齢が近く、身近な存在の人を子どもたちは目標にしたがるのです。
選手の気持ちを理解できる人が選手をフォローする
子どもたちは、練習中に不安になることがよくあります。
ミスをしたり、責められたり、厳しく言われたりすると自信をなくして落ち込みます。
そんな時に、子どもの変化や気持ちを読み取って勇気づけられるような人がいれば、すぐに練習に戻ることができるでしょう。
フォローの役割は野球の知識がなくてもできますが、選手の気持がわからなければできません。
選手をよく観察して、不安になっている時に声を掛けて上げましょう。
おちょくったりして気を紛らわすことと、勇気づけは違います。
「君ならできる」「もう少し頑張ってみよう」と前向きな気持ちになれる声掛けができる人に任せましょう。
全てをこなすことはできない
1人で4つ全てをこなそうとすると中途半端になってしまい、選手全員を見ることができなくなります。
それぞれのコーチが自分に適した役割を理解して、役割に集中して取り組むことが大切です。
そして、自分の指導や対応で子どもたちがどのように変化したかを、責任を持って見守ることで、コーチのスキルアップにも繋がります。
選手がやるべきことを奪う人はいらない
グランドや道具の準備・片付け、ボール拾いなどをコーチがやれば練習効率が上がります。
しかし、それは選手達で出来ることであり、やるべきことです。
自分達だけで出来ることをコーチがやってしまうことは成長の邪魔をしていることと同じです。
コーチは選手ができないことをやってあげるために存在します。
準備・片付け・ボール拾いは手伝い程度にしましょう。
まとめ : 自分の役割に責任を持つことが大切
- 技術指導は経験と知識のある人
- 練習補助は野球経験のある人
- 見本は若くて運動の出来る人
- フォローはスポーツ経験がある人
上から順に難易度が下がっていき、野球の知識と経験がなくてもできます。
自分ができる役割を担当して、自分の子どもだけを指導するのではなく、全体を見て自分の責任をこなすことが、チーム強化の鍵になります。
監督に全て任せて足りない部分を補うのではなく、監督も含めて4つの役割分担をすることが重要です。
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