子どもはうまくいかないと物や人にあたったり、拗ねてしまうことがよくあります。
感情を抑え込むよりは表に出したほうが良いですが、あまりに過度な感情表現は周りを困らせたり、不快にさせてしまいます。
小さな頃はそれでも良いでしょうが、少しずつ大人になれるように考え方を教えてあげる必要があります。
感情表現の前に教えることがあります。
それは感情に名前をつけてあげることです。
感情に名前をつけてあげる
子どもは湧き出る感情がなにかわかっていません。感情に名前をつけてもらえていない子は好きか嫌いで物事を判断するようになってしまいます。
そして、嫌いな感情を感じるとどうしたら良いのかわからず、不安になって怒ってしまうことが多いのです。
感情は多くの数があります。
嬉しい・悲しい・楽しい・寂しい・悔しい・怖いなどの名前をつけてあげる必要があります。
何かもらったら嬉しい
勝負に勝ったら嬉しい
負けたら悔しい
さよならする時は寂しい
意地悪されたら悲しい
子どもがどのように感じているかを正確に見つけることは難しいですが、長い時間を共にしている親であればわかるはずですし、子どもの様子をよく見て何が起きたのかがわかれば予測はできるでしょう。
子どもに感情を教える時は、「勝って嬉しいね」「サヨナラするのは寂しいね」などのように”感情 + 原因”で伝えると理解が早くなります。
感情を教える時期は、言葉が理解できない0歳からでも有効です。
お母さんやお父さんも自分の感情を口に出すようにすると子どもも感情を受け止めやすくなります。
感情の処理を教える
嬉しいや楽しいなどのプラスの感情の時は気持ちが高ぶり、悲しいや悔しいなどのマイナスの感情の時は落ち込んだり、怒りをぶつけるかもしれません。
感情にはそれぞれに合わせた処理の方法があるので、子供と一緒に考え学んでいくことが大切です。
プラスの感情は大げさに
プラスの感情は簡単です。
嬉しい、楽しい → 喜ぶ
単純に喜びを表せば良いですが、大げさに喜びすぐに切り替えると次も良い結果に繋がりやすくなります。
ずっと喜んでいたり、余韻に浸ることは慢心となり、傲慢や怠慢な態度を取るようになります。
そして、ミスをしたり、周りからの信頼を失ったりしてしまうのです。
決して大喜びしているところを注意するのではなく、切り替えを促しましょう。
マイナスの感情は対処法を考える
悔しい、寂しい、悲しいなどのマイナスの感情は、うまくコントロールし、自力で乗り越えることで精神的に強くなります。
勝負に負けて悔しい時
悔しがることは悪くないですが、物や人に当たらないように教え、次やった時にどうすればうまくいくかを一緒に考えると前向きになれます。
やってはいけないことは、他の事で気を紛らわせたり、勝つ方法を教えることです。
勝負事の対処法はこちら
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別れが寂しい時
別れなどで寂しい時は、また次会う約束をして希望をもたせてあげることが大切です。
子どもは未来を予想することが苦手です。
一度お別れしたら二度と会えないと思い込みます。
また会えることを知り、希望が持てれば日常が楽しいものになります。
社交辞令では無いですが、本当に会う約束をする必要はありません。
またいつか会えると思うことが重要です。
意地悪されて悲しい時
悲しい感情の原因は自分の力ではどうしようもないことが多いです。
無理になんとかしようとしても難しいですが、悲しい気持ちを乗り越えることができるようになると強い人に育ちます。
悲しい感情の原因に人が関わっているのであればその感情を伝えることは手段の1つです。
相手は悲しませようと意地悪をしているのではなく、楽しんでいたり、関わりたいと思っている場合がほとんどです。
相手に意地悪されて悲しいことを伝えればわかってくれるはずです。
悲しみの原因が人でなければ自力で乗り越えるしかありませんが、時間が解決してくれることもあります。
子どもが悲しみ、落ち込んでいる場合はそっとしておいてあげるのも1つの方法です。
子どもは切り替えが早いですが、何も考えていなかったり、忘れたりしているのではなく、案外、自分の心の中で整理をしているのです。
泣くことは感情が溢れ出た証拠
子どもが泣いていると泣かないようになんとかしようとする場面が多く見られますが、泣くことは悪いことではありません。
泣くことは感情がいっぱいになって溢れてしまうことで、最大の感情表現になります。
プラス、マイナスどちらの感情でも感情がいっぱいになれば涙となります。
プラスの感情は表現することが簡単なので涙が出ることは少ないですが、表現が苦手な人は涙となって表現します。
マイナスの感情は表に出すことが難しく、感情表現を抑え込んでしまうことで感情が溜まり、涙となりやすくなります。
決して泣くことは悪いことだと思わないようにしましょう。
泣くことは困った時のサイレンにしてはいけない
子どもは困って助けを呼ぶために泣くことがあります。
小さな頃は言葉を話すことができないので、泣いて親に助けを呼びます。
これは悪いことではないですが、言葉が話せるようになる3歳ごろからは、困ったときは、自力でなんとかしようとする、それでもダメだったらお願いする習慣を身につけられるとよいでしょう。
正しい助けの呼び方は、”お願いすること”です。
そして、お願いを聞いてもらえたら「ありがとう」を言うことで、自分の言葉に責任を持つことができるようになります。
小学生までには困ったらお願いできる習慣が身につくとよいですね。
まとめ
子育てでは、子ども自身が自分の感情をコントロールできるようにしてあげることが大切です。
子どもの機嫌を伺って接していては、ワガママになっていくだけで、壁にぶつかった時に乗り越えることができません。
いつ親離れしても大丈夫なように強い子どもに育ってほしいですね。
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