2017/08/17

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ピッチング理論 【基礎知識編】


ピッチングの基礎知識

少年野球で最も多い怪我が野球肘です。

悪い投げ方で速い球を投げようとすると肘に負担が掛かります。
怪我で野球が出来なくなるのは悲しいので、正しい投げ方を身につけて野球がたくさんできるようにしたいです。

怪我のない投げ方では腕の使い方が大切ですが、ボールを投げる動作で重要なのは下半身です。

下半身で得たエネルギーを上半身に伝え、最後にボールをリリースする瞬間だけ腕、指を使って投げます。

まずは下半身の体重移動、回転運動でエネルギーを大きくすることが必要となります。

腰を素早く回転させれば自然と上半身も回転します。

回転で腕がうまくしなれば、エネルギーを最大限に発揮することができます。

最後に腕の捻りと指先の押し出しで強い球を投げることができます。

下半身の使い方

ボールを投げる動作をする時には、足を一歩前に出します。

これが体重移動です。

足を一歩踏み出したと同時に腰を回転させます。

これが回転運動です。

”体重移動をしてから回転運動をする”ことが重要となってきます。

この体重移動と回転運動を同時に行ってしまうと、回転運動が遅くなってしまうので、結果的に上半身にエネルギーが伝わらず、球速が遅くなります。

よく高校野球を見ていると「身体の開きが早い」「身体が開かずに粘りがある」と言うような言葉が聞こえてきます。

身体の開きが早いと体重移動中に回転が始まってしまっているということになります。

回転が始まるのを我慢して、いかに早く回転するかが重要になってくるのです。


教えてはいけないこと

これまで指導をしてきて、腕の使い方を教えることは難しいと感じました。

特に理想のピッチングフォームがあったとして、それを教えようとしてもできません。
腕の使い方が悪いからと言って教えようとしても、すぐに良くなるものではありません。

肘から出てくるフォームが理想であったとしても、「肘から出せ」と言っては不自然なフォームになってしまいます。

腕の使い方は繊細なコントロールが必要であり、良いフォームは自然な腕の振りになるべきです。

力を抜いてムチのようなしなりを得るには、腕に意識を持っていてはできないのです。

腕の振りは目安とはなりますが、意識して理想に近づけることは難しいです。

腕を使った動作をしながら自然に身に着けていくことが近道だと考えます。

例えばラグビーボールを投げさせたり、面子やボールを地面に叩きつけるような動作をしたりすることで腕の使い方を覚えさせます。

また、大きく腕を使えるようにすることも重要です。

テイクバックの時に、肘が肩より同じかそれ以上の高さにないと肘を痛める恐れがあります。
初めのうちはテイクバックを大きくして、肘が上がってくるような投げ方をしてほしいです。

まとめ

ピッチング理論基礎知識編として簡単に説明しました。
今後ピッチング理論について各ポイントを詳しくまとめていきたいと思います。

子供は思い通りに体を動かすことが難しいので、体の使い方から教える必要があります。
一度間違った投げ方を覚えると直すのに時間がかかってしまいます。

できるだけ良いフォームで怪我のない投げ方を教えていきたいですね。


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