2017/06/21

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今日からできるメンタルトレーニング③




▼前回の記事はこちら

今日からできるメンタルトレーニング②

選手たちの実力が100あるとして、相手の実力は80あるとします。 相手は100%の実力を発揮してきました。選手たちが試合で実力の70%しか発揮できなかった場合、70対80で10の能力差で負けてしまいます。




イメージトレーニングは昔から練習しているチームは多いのではないでしょうか? しかし、具体的にどんな練習なのかがわからないこともあると思います。

ただ、いいプレーをイメージする。

それでも効果はあるかもしれませんが、しっかりとトレーニングの意味を理解しておいたほうが良いと思います。



イメージトレーニングのメリット

イメージトレーニングをすると

・自身がつく
・課題が見つかる
・行動目標を確認できる
・感情をコントロールできる
・技術が上がる
・試合のリハーサルができる
・アクシデントにも冷静に対処できる

などのメリットがあります。

また、様々な場面をイメージすることができると思います。

自分の得意なプレーや好きなプレー、戦術、優勝して表彰されている場面、自分の苦手なプレー、自分がミスした時に冷静に対処している場面などがあります。

これらをイメージすることで自信がつき、良いプレーにもつながってきます。


外的イメージと内的イメージ

イメージする内容によって外的イメージと内的イメージに分類されます。

外的イメージは「自分がプレーしている場面を第3者目線でみること」です。

例えば、ピッチングやバッティングのフォーム修正やヒットを打って一塁まで駆け抜けるシーンなどがあります。

フォームの修正

フォームの修正では、鏡やビデオを使用して現実的に第3者として自分のフォームを見ると効果的です。

また、フォームの修正では理想のフォームをゆっくりと行うことが重要です。
早くやってしまうと脳のイメージが追いつかないので、イメージトレーニングになりません。



内的イメージは筋肉の感覚を感じるイメージです。

スポーツで大切なのは、体の感覚です。そして、体の感覚で必要なのは筋肉です。
その筋肉の感覚を掴むトレーニングをすることで、本番でイメージ通りのプレーができるのです。

ボールを使わない練習

ボールを使わずに、実際の守備の動きやピッチングなどを行う、シャドー練習が効果的です。
シャドー守備では、ボールをイメージして実際に捕球、送球までの動作を行います。
そして、その時に「取りました」「投げました」などの声をだすことでイメージを現実的なものにできます。

ピッチングではシャドーピッチング、バッティングでは素振りがシャドー練習になります。

シャドーピッチングも素振りもボールをイメージして声に出すことでイメージトレーニングとしての効果を上げることができます。


ルーティンの必要性

スポーツを見ていると選手たちが毎回、同じ動作をしてからプレーに入っている姿をよく見かけます。

野球だと前田健太選手のマエケン体操であったり、イチロー選手のバットを立てる仕草などが有名です。

これらはただなんとなくやっていたり、ゲン担ぎのようなものではありません。

それぞれの選手が集中力を高めるために行ってるテクニックなのです。

それが、ルーティンです。

ルーティンの効果は

・集中力を高める
・不必要な思考や行動、消極的な思考や行動を防ぐ
・不安や緊張を少なくする

などがあります。

ルーティンを行うことで、普段していないような不必要な行動や思考を取り除き、一定した思考や行動を一定のリズムで行うことで、普段通りのプレーを安定して発揮することができます。

特に野球にはピッチャーが投げるまでに時間的な余裕があるので、バッターやピッチャー、ランナー、守備の際にはルーティンが有効となってきます。

ルーティンには、いくつかの種類がありますが、野球のピッチャーが投げる前に行えるルーティンを紹介します。

先程も例に出した前田健太投手ですが、試合前のルーティンを含めると50個以上あるそうです。
野球に関係なさそうなトイレ掃除や募金などはゲン担ぎの分類にも入ると思いますが、左足でグランドに入ったり、マエケン体操などはプレーが行われる前のルーティンと言えます。

ここまで複雑なルーティンを確立するにはかなりの時間が必要になってきますが、簡単なものでは、ピッチャーがボールを投げる前に深呼吸を行うなどの簡単なものでも有効です。

ルーティンの確立

ルーティンは練習から行わなければ意味がありません。
試合のときだけでは、「次のルーティンはなんだっけ」となり試合に集中する事ができません。
ですので、練習から行い習慣化する必要があるのです。

また、ルーティンは一定のリズムで行う必要があるので、時間を測定することも有効になります。




メンタルトレーニング③まとめ

今回紹介したメンタルトレーニングはイメージトレーニングとルーティンを紹介しました。
イメージトレーニングではパフォーマンス向上が目的で、ルーティンは本番の不安や緊張を減らすことで、結果を出せる特徴がありました。

上手に使い分けをして試合で結果を出せるようにしましょう。


次回は試合で使えるメンタルテクニックをご紹介します。



私が参考にしている書籍は「誰でもできる最新スポーツメンタルトレーニング」「いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング」です。


誰でもできる最新スポーツメンタルトレーニングは本格的なメンタルトレーニングの手法を手軽に勉強することができます。また、巻末にはスポーツの種目ごとの試合でのメンタルテクニックが乗っており参考になります。


いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニングは名門星稜高校を甲子園に導いたメンタルコーチが書いた野球少年に対するメンタルトレーニングや声掛けの方法が書かれており、指導者や親の方におすすめです。




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