贅沢な企画で、関市に所属する学童野球のチームごとに日程を決め、チーム単位でドラゴンズOBの選手が来て野球の指導をしてもらえるというものです。
今回来ていただいた、ドラゴンズOBの方は長谷部裕さん wikipedia - 長谷部裕 でした。
現役では目立った成績を残していないようなので私は知りませんでしが、プロ野球に関わっていた期間も長く、現在はドラゴンズアカデミーで講師をしているということなので、子供たちにわかりやすく、基本的なことだけど大切なことを練習をしながら教えて頂きました。
今回教えて頂いたことは決して特別なことではなく、私が普段から子供たちに言っていることと同じような内容も多くありましたが、元プロ野球選手なので説得力もあり、子供たちも真剣に聞いていましたし、いい経験になったと思います。
野球教室ではキャッチボール、守備、バッティングの指導をしていただいたので、練習内容とポイントをまとめていきたいと思います。
キャッチボール
まず、初めにキャッチボールの指導をして頂きました。
流れとしては、
両足は肩幅にして立ち、相手を正面に向いて体の軸を使ったキャッチボール
右足、左足の順に出してキャッチボール
体重移動してキャッチボール
普通のキャッチボール
体の軸を使ったキャッチボール
これは私のチームでもいつもやっているのですが、ここでのポイントは軸をぶらさないことでした。
例えとして、でんでん太鼓を出していましたが、でんでん太鼓のように軸で回転すること、軸を傾けず、垂直にすることを言っていました。
もうひとつ、腕を動かすことが目的ではなく、ボールを動かすことが目的だと言って、肘を先に出して投げようとしている子達に対して意識するポイントを伝えていました。
実際に、この一言だけで投げ方が良くなった子が何人かいたので、重要な考え方なのかなと思いました。
踏み出してキャッチボール
これも基本的で、右投げの人は右足を一歩踏み出してから投げるキャッチボールですが、意識することで意味のある練習になります。
この練習でのポイントは踏み出す右足の角度と踏み出す左足の方向です。
右足を踏み出す時はつま先を相手から見て90度が基本ですが、それでは左足を上げた時に後ろを向いて反動を使ってしまうので、斜め45度になるように踏み出すのがいいようです。
踏み出す左足は相手にまっすぐ出すと相手の胸に投げれることも言っていました。
私は斜めに右足を出すと左足を出す時に左側に開いてしまうので、90度に踏み出すように伝えていましたが、45度と指導していたので参考になりました。
しっかりと右足を踏み出すことで、リズムを掴んだり体を大きく使えるようになっていました。
体重移動を意識したキャッチボール
これも私のチームでやっています。
肩幅より大きめに足を広げ、左、右、左の順に体重を乗せて投げます。
この練習のポイントは体重をしっかり移動することと、軸をぶらさないことです。
重要なポイントはしっかりと押さえて練習していました。
練習前にしっかりと意識させることで練習の効果をアップさせていました。
キャッチボールまとめ
キャッチボールでは基本となる軸の回転を特に意識してやるようにと言われていました。
また、いつも行っているキャッチボールですが、意識するのとしないのでは上達スピードが変わってくると思います。
私達のチームではキャッチボールで様々な投げ方をしているので、もう一度、確認と意識付けをやっていきたいと思いました。
守備
守備は手で転がしたボールを取ってワンバウンドで投げる、投げられたボールを取ってタッチする練習をメインで行っていました。
この練習を行う前にやはり守備の基本となる構えの話がありました。
守備の構え
まず、”腕はどこについているのか”という話から始まり、腕は真ん中についているわけではなく、左肩についている。そのまま地面にグローブをつければ自然に体の左側で取ることになるという話でした。
これは意識したことはありませんでしたが、「なるほどな」と思いました。
タマコロ
高校時代に行っていた、転がしたボールを取って投げる練習をタマコロ(玉転がしの略)と呼んでいました。
それと似たような練習で、手で転がしたボールを捕ってワンバウンドで相手に投げる、投げられたボールを取ってタッチする練習をしました。
ポイントはボールが来るまで待って、ボールが近くに来たら右足、左足、捕るのリズムでテンポよく捕ること、相手の取りやすいワンバウンドで投げる、捕ったら素早くタッチする。
簡単な練習ですが、守備は姿勢が大切なのでいい練習になったと思います。
ショートバウンドキャッチ
これもいつもやっています。
バウンドしてボールが上がってくる所で捕る練習です。
ショートバウンドが取れれば、大体なんでも捕れるそうです。
逆シングルでのショートバウンドキャッチもしていました。
これはいつもやっているので、みんな上手にできていたと思います。
バッティング
素振り
長谷部さんを中心に円形に広がってみんなで素振りをしました。
この時、初めに言われたのはスイングの仕方ではなく目線の話でした。
素振りをする時にどこを見て振っているか。
下を見て振っている子が多かったです。
ピッチャーを想像して振っている子はいなかったでしょう。
素振りは練習の中では行っていませんが、素振りを家で上手にできるように練習の中に取り入れていきたいと思いました。
軸と目の高さを変えないようにスイングすることを教えられました。
ティーバッティング
通常のティーバッティングを長谷部さんに見てもらいながら個別に指導をしてもらいました。
全員指導を受けれたわけではありませんが、多くの子達が指導されていたのでいい機会となりました。
腰が回っていない子には軸足を回すように言っていましたし、ボールを捉えるポイントが前すぎる子には、ボールをへそ、グリップ、ヘッドを一直線にして捉えると力が伝わることを言っていました。軸と目線を指摘されている子が多くいましたが、目で見てボールにバットを出して行くので目からの情報は重要です。目からの情報を正確に伝えるには目線を固定しないといけないことは明らかです。
あまり注意して見ていませんでしたが、これからは目線、軸を意識して指導していきたいと思いました。
言い方一つで捉える意味が変わることが多いバッティングの指導なので、指導の仕方は非常に参考になりました。
フリーバッティング
長谷部さんがバッティングピッチャーをして頂き、子供たちが1打席ずつ打つフリーバッティングをしました。
ドラゴンズOBが投げたボールを打ついい経験になったと思います。
最後にAチームのエースが投げて、長谷部さんがバッターで打っていました。
10球中2本くらいしかいい打球は飛んでいませんでしたが、捉えた打球は飛距離と打球速度がすごかったです。
まとめ
長谷部さんが言っていた「今できなくてもいい、できるようになるために練習するんだ」と子供たちに言っていましたが、その通りだと思います。
私もよく言う言葉ですが、子供たちはそれがわからないので努力できないので、希望を持たせて上げることが私たち指導者の役割だと思っています。
野球教室は子供たちのモチベーションを上げるいい機会ですし、いい経験にもなります。
人の話を聞く、監督コーチ以外の指示で動く、言われたことをやってみる、普段やってほしいことができる場だと思います。
野球の知識をつけるだけでなく、人として成長してほしいです。
今回、野球教室を企画して頂いた本部の皆さん、長谷部さん、ありがとうございました。
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