2020/01/17

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子どもの食事について考える


成長期の食事は体を作るために重要な役割をしています。

大人であれば生きていくための代謝に使われますが、子どもの場合は体を大きくしなければいけません

今回は成長期の子どもに必要な食事についてご紹介します。



体の仕組みを考える


人体の組織の割合を見てみましょう。


  • 水分 約60%
  • タンパク質 約20%
  • 脂肪 約15%
  • 骨 約5%

血液や体液などの水分が体の半分以上を占めています。

次に多いのが筋肉などのタンパク質です。

子ども達は成長のために骨を伸ばし、筋肉を大きくしていきます。

骨の組成は約70%がリン酸カルシウム、約20%がコラーゲンなどのタンパク質、残りの約10%が水分で出来ています。

骨を作って身長を伸ばすためにはカルシウムとタンパク質が必要になります。

筋肉はタンパク質で出来ているので成長期の子どもにはタンパク質が必要なことがわかります。


3色食品群から考える


3色食品群は見たことありますか?

学校の保健室とかに貼ってあるやつです。



食事はバランスよく摂ることが大切ですが、成長期の子ども達に一番必要なのは赤色の食べ物です。

赤色は主に肉や魚などの生き物です。

人も動物なので、動物から栄養をもらうことで体を作るために必要な栄養をもらいます。

特に肉を多めに食べることをおすすめします。

肉にはタンパク質だけでなくエネルギーとなる脂質も摂ることが出来ますし、ビタミンも含まれています。

牛乳はタンパク質とカルシウムを同時に摂取することが出来ます。

私が知っている背の大きな子は牛乳を1日1リットル飲みます。

飲まないよりは飲んだほうが良いでしょう。


スポーツ選手はエネルギーを多めに摂る


運動をすればエネルギーを消費します。

エネルギーが足りなければ体の筋肉や脂肪を消費してエネルギーにしてしまいます。

子ども達にとっては、せっかく作った体を削ってしまってはもったいないのでエネルギー不足は避けたいです。

運動する時はご飯やパンなどの黄色い食べ物を多く摂るようにします。

脂質もエネルギーとなりますが、エネルギーになるまで時間がかかるので、素早くエネルギーになる炭水化物が理想的です。

高校球児にもなると運動量がかなり多いので、どんぶり3杯は食べなければエネルギー不足となります。

小さな頃からご飯をたくさん食べる習慣をつけると高校生になった時に楽でしょう。


バランスが大切


栄養を吸収して体を作る時にビタミンが使われます。

肉にもビタミンが含まれていますが、どうしても足りないビタミンがあります。

それらを補うのが野菜や果物などの緑色の食品です。

ビタミンはサプリメントで補うことができますが、サプリメントは限られた種類の栄養しか摂ることができません。

野菜や果物の中に含まれる様々な栄養が体に必要なのです。

野菜は好き嫌いが多い食品ですが、出されたものはすべて食べる習慣を付けたいですね。

私が小学生の時は ”好き嫌いをしてる人はカッコ悪い” と思って美味しくなくてもなんでも食べるようにしていました。


必要のない栄養


成長には必要のない栄養があります。

それは糖質と食品添加物です。

糖質は優れたエネルギー源なので、運動中などのすぐにエネルギーを補給したい時には有効ですが、日常ではご飯で十分補えるので不要です。

よくおやつにお菓子を食べる子もいますが、お菓子には体を作る栄養素が含まれていない上に食品添加物が多く含まれています

少量であれば良いですが、積極的に食べるものではありません。

お菓子やインスタント食品、加工食品などにはカルシウムの吸収を邪魔するリン酸塩が多く含まれています。

また、コンビニの弁当やおにぎりにも含まれているので、注意が必要です。

せっかくカルシウムを摂っても骨を作れなければ意味がありません。

しかし、考えすぎると何も食べられなくなってしまうので、少し気をつけるくらいで大丈夫です。

子ども達にも糖質と食品添加物について理解してもらい、自分の食べるものに責任を持って、食事をコントロールできるようにしましょう。

終わりに


ジュニアアスリートにとって食事はトレーニングです。

食事の量は多く、体を作る肉とエネルギーを作る炭水化物を多く摂り、野菜もバランス良く食べます。

食事を作るお母さんが考えてあげる必要がありますが、食べる子ども本人も量とバランスを意識して食べるようにしましょう。



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